材料科学
プロセス技術(結晶の成長、薄膜化、焼結、鋳造、圧延、溶接、イオン注入、ガラス形成など)、分析評価技術(電子顕微鏡、X線回折、熱量計測など)および産業上の材料生産での費用対利潤の評価などを扱う。
なお、材料工学と似た学問分野の名称に材料科学(ざいりょうかがく、materials science)があるが、2つの学問の対象とする領域は一致する。異なるのは材料に対する姿勢であり、より工学的な発想にたって工学的な目標の達成を目指す場合には材料工学を、より理論の構築などを主眼として自然の法則を追究する際には材料科学を使う。しかし言葉の使用者の好みや、対置する他の学問分野の名称等にも左右されることが多く、明確な言葉の使い分けはなされていないと考えてよい。
材料工学とは、鉱物などの原料から目的にかなう機能を有する材料を生み出すための理論と方法を研究し、さらにその材料を製品にするときに必要になる技術を開発する学問です。たとえば自動車のボディーに使われている鋼板をイメージしてみてください。原料は鉄鉱石(鉄が酸化したもの)ですが、それを溶鉱炉で還元することによってどろどろに溶けた鉄にします。これを適当な形の鋳型に流し込み、冷え固まった鉄の塊に再度熱を加えたり、薄く延ばしたりすることによって、強度と加工性を備えた自動車用の鋼板が誕生します。鉄鉱石(原料)のままでは利用価値はありませんが、人間が手を加えることによって社会生活に不可欠な材料へと変身したのです。この鋼板を作製するには、鉄鉱石の還元理論、鉄を熱したときのさまざまな性質、鉄の塊を薄い板に加工する技術など沢山のことを解明しておかなければなりません。材料工学がこれらを解明するのです。
材料工学は、学際的な総合工学であり、其れが対象とするものは非常に多岐に渡っている。基礎となる学問は、物理学・化学・生物学などの基礎科学に始まり、機械工学・電気電子工学・建設工学などの応用科学にまでと実に幅広い。また、物質工学という学問もあり、これは材料工学と比べると少し異なっている。これは物質と材料という言葉の定義が異なっているからである。前者は、原子や分子を単位として構成されていて、自然界にただ在るもの(人工的に作り出されることもあるが)。後者は物質に実用的な価値が加わったものである(モノを作るための源)。

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